パス・スルー型マスターリース契約とは、物件オーナーが不動産管理会社等に建物を一括で賃貸(マスターリース)し、その不動産管理会社等がエンドテナントに転貸(サブリース)する契約形態のうち、エンドテナントから受領する実際の賃料がそのままオーナーへ分配される方式を指します。
賃料収入がオーナーに「素通り(パス・スルー)」する構造であるため、入居状況に応じて収入が変動し、空室が発生した場合のリスクはオーナー側が負います。一方で、テナント需要が旺盛な局面では実勢賃料の上昇メリットを直接享受できる利点があります。
これに対し、固定型マスターリース契約では管理会社があらかじめ定めた固定賃料をオーナーに保証しますが、実勢賃料より低めに設定されるのが通例です。不動産セキュリティ・トークン(不動産ST)の投資判断においては、対象物件がどちらのマスターリース契約を採用しているかにより、収益変動リスクの所在が大きく異なります。