DCF法(Discounted Cash Flow法)とは、不動産が将来にわたって生み出すキャッシュフローを、一定の割引率を用いて現在価値に換算し、資産の理論価格を導く評価手法です。収益還元法の一手法に位置づけられます。
年間収益を一律の利回りで除する直接還元法と異なり、各年のキャッシュフローを個別に予測するため、将来的な家賃水準の変動や空室率の上昇、修繕費の発生時期といった要因をきめ細かくモデルに反映できます。このため、保有期間が長期にわたる投資案件や、収益の変動幅が大きい大規模物件の評価に適しています。
不動産セキュリティ・トークン(不動産ST)においても、投資対象不動産の鑑定評価の一手法としてDCF法が用いられることがあります。前提条件(将来キャッシュフロー予測や割引率)の置き方によって評価額が変動するため、目論見書や運用報告書等に記載された前提の妥当性を確認することが投資判断の一助となります。